幻の果実「やまもも」

やまももの実

ヤマモモは中国大陸や日本を原産とするヤマモモ目ヤマモモ科の常緑樹になる果実です。
関東及び福井県よりも南西部の本州と四国や九州、沖縄の低地や山地に自生しています。栽培もされており、野生種以外にも色々な品種が作られています。
樹勢が落ち着いていて常緑樹であることなどから、街路樹や公園などにもよく植樹されています。
ちなみに、やまももの花言葉は「教訓」「ただひとりを愛する」となっています。

那珂川町の木として制定された当時は、町内でよく見られたやまももですが現在では木の減少に伴い市場への流通量も減っています。さらに、現在栽培されているやまももの木は高木のものが多く、収穫するには大変な労力が必要とされることも、収穫量が減っている要因といえます。

収穫期間が短く日持ちがしにくいため、都会では「幻の果実」「高級果実」と言われています。

那珂川市の木の由来

やまももが那珂川町の木として制定されたのは昭和51年10月です。
町制施行20周年を記念して行われた一般公募によって決まりました。
当時から地域住民に親しまれていたこと、樹幹は水分を多く含み、葉の色が青々としていることから、水と緑が魅力の那珂川町のイメージに合っていると評価されました。

やまももの効能

●やまももは、ヤマモモ科ヤマモモ属の常緑樹、およびその果実です。原産地は、日本、中国南部といわれています。徳島県や高知県が主な産地になります。ビタミンやミネラルなどの栄養をバランス良く含む果実は熟すと美しいルビー色に輝きます。果実は生で食べると甘酸っぱく、甘味と酸味のバランスは絶妙です。
やまももは、独特な香りと歯ざわり、味覚として深く残る甘酸っぱさ、そしてビタミン・タンニンも豊富に含まれ、整腸に良いといわれています。

●甘味成分は疲労回復や身体のエネルギー源になるブドウ糖
やまももの主な甘味成分は疲労回復や身体のエネルギー源になるブドウ糖です。酸味成分は人間が生きていくのに必要なエネルギーを生み出し、疲労回復に必要な成分であるクエン酸です。
ヤマモモを食べてクエン酸を体に取り込むと、効率的なエネルギー生産が可能になって疲労から早く回復するようになります。
そして、体への吸収が良くエネルギー源となるブドウ糖も含むため、より疲労回復効果が高くなると言えるでしょう。

●赤紫色はアントシアニン
ヤマモモは深い赤色をしていますが、その色を作り出しているのはアントシアニンという色素成分です。
このアントシアニンはポリフェノールの1種であり、強力な抗酸化作用を持っています。人間の老化をもたらすのは活性酸素の生成にあります。
抗酸化作用は活性酸素を体内から除去してくれるので、肌だけでなく細胞全体も含めた体の老化も防止してくれる効能があります。

●アントシアニンはこうした効能が期待できる成分なので、ヤマモモは女性にも男性にも嬉しい果実です。